ポプラの秋

2004年10月3日 読書
父親を亡くした6歳の千秋は
母親とポプラ荘というアパートに引っ越します。
父の死後虚ろになってしまった母に
負担をかけてはいけないと思い込むうちに
かえって千秋自身が重圧に押し潰されそうになってしまいます。
そんな千秋を救ってくれたのが
ポプラ荘の大家さんである不気味なおばあさん。
18年後、おばあさんのお葬式に向かう私が
当時のことを回想していくストーリー。

本の帯に
『どこに向かっていいのかわからなくなってしまったという方、
 是非読んでみてください。はっきりとした方向と、
 無限の力を与えてくれます』
と書いてあって思わず買ったこの本。

ここに出てくるおばあさんは個性が強いおばあさん。
「あやしい薬を飲んで悪者になってしまったポパイ」
と表現されてます。笑
このおばあさんとの交流によって千秋の心が軽くなってくの。
お母さんを守ろうとする千秋、千秋を守ろうとするお母さんの
思いがしっとりと切なく胸に響きます。

あとがきで湯本香樹実サンのおばあさんが言ってくれたという
「あのね,あたしなんか後で考えて,
『ああ,あの時は,あんなに若かったのに』って思ったことが山ほどある。
 1日1日をだーいじに,好きなように生きなさいよ。」
って言葉も心に響きました。

そんな秋の夜。

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